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みんなは、STIについてどんなことを心配していますか?

STIを心配する声は多いのですが、まずお伝えしておきたいのは、STIは性行為に伴って感染するもの、ということです。ですから、例えばドアノブや便座、コインランドリーなどを他人と共有したからといって、うつるものではありません。たとえドアノブにウイルスがついていたとしても、それが直接粘膜につかなければ感染はしません。
また「セックス中にコンドームが外れた」「相手の性器を触った」などの理由で感染を心配する声もありますが、この場合は、相手がSTIでなければ感染の心配はありません。
ほかに、「ラブホテルのアダルトグッズを使ったら?」といった質問もありました。でも基本的にウイルスは人体の中でしか生存できないものがほとんど。乾燥した状態では生き残れないので、使用直後でもない限り大丈夫でしょう。
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みんな割といろんなことを気にしているんですね。
じゃあ、本当に心配しないといけないケースって、どんなときですか?

まずは1回でも性体験がある場合には、STIを疑ってください。そして体の異変にも注意しましょう。
具体的には、かゆみや赤み、痛み、女性ならおりものの色や量、においの変化、男性なら尿道からの分泌物があったり、おしっこの際に痛みがあるかどうかなど。
ただSTIには、淋病もあればクラミジアやヘルペス、カンジダなどさまざまな種類があり、症状もさまざまです。なかには症状が軽く、自分で気づかないケースもあります。気づかないまま放置しておくと、将来不妊になる可能性もありますし、HIVや肝炎など深刻な病気の場合もあるので危険です。手遅れにならないように、できればお付き合いしているパートナーと一緒に検査を受けて、お互いに陰性であることを確かめておくのがベストです。
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自分で気付かないときもあるなんて、なんだか心配になってきました!
うつされたり、うつしたりする前に、確かめたほうがいいんですね。
でも「病院を訪ねるのは恥ずかしいし不安」という方もいますね。そういう場合には、「郵送検査」という手段もあります。検査キットを使い、自分で検体(腟分泌物)をきちんと採取して送れば、検査の精度は高いので信頼できますよ。
性感染症は、たった1回のセックスでも感染してしまいます。いまや、「特別な病気」ではなく、誰でもなりうる「性生活習慣病」なのです。
若いみなさんも、むやみに不安に思わず、正しい理解をして、自分と大切な人の体を守ってほしいなと思います。